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おばすな土佐日記09→10 年またぎ遍路行 vol.19

また雪が降り出した。風も強く、このまま降り続けると積もるのでは?なんて、普段雪とは縁のない地域に住んでいる者は、雪が降るだけでちょっとうれしくなってしまう。

砂浜を歩き、崖をよじ登った先に見えた二人にやっと追いつく。
昨日、民宿久百々で同宿だったお母さんと息子さんの親子へんろさんだ。
「やっと追いつきましたよー。」と言って、並んで歩く。昨夜の宿でのノンアルコール宴会では、若人の息子さんには退屈だっただろう。「とにかくよーしゃべるおっちゃんおばちゃんばっかりやったもんねー」と声をかけると、アハハハ…と、否定しない。

おばすな土佐日記09→10 年またぎ遍路行 vol.19_e0008223_2221382.jpg途中、道を間違えたのか「あれ、こっちじゃないのかね?」と地図を取り出すと、彼も地図を取り出し、二人してあーだこーだ協議している間、お母さんは少し離れて景色を見て佇んでいる。
協議に参加しはれへんの?と尋ねると、「息子に任せてますので」という返事。
どうりで彼の地図は、下調べの跡が地図のあちこちにちりばめられている。
「たいへんやねー」と言うワタシに「どこをどう歩いてるのかもちっともわかってないですから」と笑う孝行息子。
彼は「ボク、母親のナビ兼ボディガードなんで、おへんろじゃないんです」という。持ってる杖も、途中で知り合った人に頂いたのだそうだ。
遍路に行きたいという母親に、「一人じゃ危ないからおまえがついていけ」と、すでに一人で四国を回った父親に言われ、一緒に歩いているのだそうだ。

そういえば、おととしだったか徳島で出会ったじーちゃんと孫のへんろさん。
玉ケ峠をはいつくばって登りきり、休憩しているところへやってきた彼らと少し話をして、その後も時々出会って話をしたっけ。仲のいいじーちゃんとお孫さんだった。彼らはもう結願したのだろうか。

親子へんろさんと掛け連れさせて頂きながら、「しぶしぶついてきた」といいながらも息子さんのお母さんに対するいたわりや、そんな息子さんに頼りきってるお母さんの安心した表情を拝見していると、二人の間に挟まっているこちらまで気持がホンワカしてくる。「えぇ親子さんですねぇ…」

途中、窪津漁港のおじさんにお接待してもらった売り物のさんまの丸干しをかじりながら歩くうち、足摺岬の看板がやっと見えてきた。

by ke-ko63 | 2010-01-24 22:22 | お遍路に行きたい | Comments(4)  

Commented by 阿波のへんろ at 2010-01-25 01:02 x
良い出会いをされましたね。

楽しそうな雰囲気がリアルにに伝わってまいります。
Commented by ke-ko63 at 2010-01-25 18:57
>阿波のへんろさん
四国を歩いていて一番の楽しみは、おいしいものをいただくことと並んで、たくさんの人との出会いですね。
Commented by クマタカ at 2010-01-25 23:23 x
窪津漁港の少し手前にはソウダ節(カツオ節の一種:麺つゆなんかに使う)の加工場がありまして、いつもならカツオを蒸すいい香りがはりQさんの鼻腔をくすぐって、オナカがぐ~となったと思いますよ。
Commented by ke-ko63 at 2010-01-26 21:30
>クマタカさん
はい。ありました、ありました。(^-^)
ちょいと手前から「ん?なんかダシのにおいがする…」と、思いつつ歩いていると、鰹節工場にぶつかったのです。
おっしゃるとおり、「あぁ~うどん食べたいなぁ~」と激しく熱望しながら歩きましたとも。
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