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2011灼熱遍路行23 鬼軍曹と二等兵の道行

喫茶店休憩からまもなく、道の駅湯ノ浦に到着。
道の駅が趣味なワタシとしては、施設のすみずみまで見物したいところなれど、さっきの大休憩直後とあっては、さすがにそれも言い出しかねる。

と、先達さんの方から、「ちょっと出てくるからしばらく見物しててください」と言われクルマで出ていった。ラッキー♪見物見物ッ♥

湯ノ浦つーくらいだから、近くに温泉でもあるのかもしれない。が、入る時間はないしなー。
物販コーナーをあれこれ見ていたけれど、こうしておおっぴらに「見ててもいいよ」って言われるとなんだか気もそぞろになってしまって、購買意欲も消沈するのが不思議だ。
みるともなしに店内をぶらぶらしていると、先達さんはいつの間にか帰ってきていて「何も買わないんですか?」と挑戦的な眼差しを向けてくる。

結局なにも買わずに、再び歩き出す。
ぐんぐん引き離していく前を歩く先達さん。どんどんどんどん離れていく。
だからーっ!
って思うけど、もうそんな声さえ届かないくらいに離されちゃったよぅ。(ノД`)シクシク
でも、ふと我に返るのか、振り返る。
おっ!気づいてくれたかこの距離を!
と思って見ていると、くるりと前に向き直り、またスタスタ歩き始める。
これをこのあと何度も繰り返す。

そうか、ついてきてるかどうかの確認をしてるのか。
ついてきてるのが確認できたらそれでいいのか。

以前、西国巡礼バスツアーに参加した折に引率してくださった先達さんは、それこそほんとに団体の、好き勝手言ったりしたりするおばちゃん達を相手に、ぴったり引率していろいろ話を聞かせてくださった。
そのお話がおもしろくて、はじめは後ろの方を歩いていたけれど、いつしか先達さんのすぐ後ろを歩き、お寺の歴史やできごとなどを拝聴した。

あの時の先達さんとは違うんだ。
べちゃらくちゃらしゃべりながら歩きたいって言ってるんじゃないのだ。
でもね、今の"同行二人+1人"の、このおかしな道行は、ペースメーカーの先達さんに遅れまいと必死に歩く歩兵連隊(隊員1名ですが)みたいじゃないか。
これなら一人で歩いてても一緒じゃないの?いや、一人の方が、うんと気楽だし好きなだけハナウタ歌ったり、写真撮ったり、珍しい花を見たり、鳥の声にうっとりしたりができる。今は、そんなことしてるとあっという間に置いてけぼり決定だ。
もうとにかく鬼軍曹についてく二等兵のような歩き遍路なのだ。

四国上陸までの交通手段をはじめ、宿の手配、コースの選定、休憩ポイントの設定などなどすべてやってくださっていることには感謝する。感謝するけど、感謝とコレとはまた話が別なのだよ。
なんでそんなに先を急ぐの?ガシガシ歩くの?それも遍路かもしれないけれど、ワタシはそうじゃない。そうじゃないってことさえ伝えるにもこれだけ間が開いてしまうとどうしようもない。

なんでー?っていう疑問が、少しずつ積もり積もって、なんでやねん!っていう不満がくすぶりはじめていた。

※なんだかね、不平に思ったり、反省したりの繰り返しで忙しい夏でした。ひとりだったらこんなこと考えることなかったのになーとも思ったり、これもお大師さんが与えた試練なのかな?なんて思ったら、良かれと思って先達してくださってるのに、ずいぶんな言いようだなぁ…とも思ったり…。

by ke-ko63 | 2011-12-15 21:33 | お遍路に行きたい | Comments(0)  

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