5年がかりの結願遍路17 命の恩人との再会
2008年8月。真夏のへんろ行だった。
通りかかった『お接待所』が開店前で、玄関先でウロウロしてるところを、軽トラでやってきたココのおじさんに「入って入って-」と声をかけていただいたのがご縁だった。
お接待所というものがはじめてのワタシは、ドギマギしながらも今後のルートやトイレポイントを教わり、そして、水を凍らせたペットボトルとよく冷えたペットボトルの2本を持たせてもらって出発した。
その後、鶴林寺を目指してる途中で雷雨に見まわれ、恐れおののき、半べそで山にしがみついてるところへケータイに電話を下さったのが、このおじさん、そう、『鮒の里』のおとーさんだ。
「いくらかけても電話に出ないから心配してたよ。大丈夫?迎えに行くから駐車場で待ってなさい」
何度目かの着信でやっとケータイに気づいて電話に出た。それまでおとーさんは、何度も留守録に入れてくださってたのだ。あの留守録は昨年夏の横峰アタックで、ケータイが水没するまでワタシのココロのお守りとしてずっと残していた。
あのとき、おとーさんがお大師っさんに思えた。
鮒の里のおとーさんには、ぜひとももう一度お会いして、あの時の御礼を言いたかった。そして、結願の報告をしたかったのだ。
そう、おかみさんにもずいぶんお世話になった。おかみさんがワタシのケータイ番号をメモってくださってたからこそおとーさんが連絡くださったのだもの。
ワタシにとって鮒の里は、命の恩人なのだ。
4年ぶりの再会。
おとーさんは、なんだかシュッとしてちょっとかっちょよくなってた。おかみさんは、あのときのまま、優しいお顔で迎えて下さった。
「そう、今日結願したの?おめでとう!」
そう声をかけられたとき、ジワッと目頭が熱くなった。
あのとき、助けてもらわなかったら今日の日はなかったんです!
4年前のことを話したけれど、おとーさんは覚えてらっしゃらなかった。「鶴林寺で泣く人多いからねぇ…」
確かに。
ワタシみたいな人をたくさん助けてくださったんだろう。ありがとうございます。
おとーさんが覚えてなくても、ワタシはちっとも構わない。ワタシはおとーさんに再会できたことがうれしくてうれしくて…
4年前に来たときは、「今度は秋に来なさい。ここで鍋をするから…」と言ってらした囲炉裏端で夕食を頂く。5月になっちゃった、ごめんなさい。また秋にきっと来ますね。
おかみさんの心づくしの手料理が並ぶ夕食。4年前は、暑い盛りに「素麺食べたい…」と思いながら歩いていて思いがけず願いが叶い、うれしかったことを思い出す。そんなことをおかみさんに話すと、笑っておられた。
※おかみさんのごはんはほんとにおいしいの♪不思議と食べたかったものが出てくる。
4年前に泊まった部屋の隣の部屋に今日は泊まる。
あの時見た年季の入った扇風機は、ハイテク扇風機に変わり、ブラウン管のテレビも液晶画面のテレビに変わっていた。
でもね。またお会いできたことが嬉しくて嬉しくて…。おとーさんもおかみさんもこうしてお元気でいらしたことが嬉しくて嬉しくて…。
たくさんのへんろさんがやってくる宿だから、おとーさんもおかみさんも覚えてなくても、そんなことはちっともかまやしない。でもね、ワタシはお二人に会えたことがほんとに嬉しかった。
「ありがとうございます」
そうつぶやいてから結願の夜のお布団にもぐった。
通りかかった『お接待所』が開店前で、玄関先でウロウロしてるところを、軽トラでやってきたココのおじさんに「入って入って-」と声をかけていただいたのがご縁だった。
お接待所というものがはじめてのワタシは、ドギマギしながらも今後のルートやトイレポイントを教わり、そして、水を凍らせたペットボトルとよく冷えたペットボトルの2本を持たせてもらって出発した。
その後、鶴林寺を目指してる途中で雷雨に見まわれ、恐れおののき、半べそで山にしがみついてるところへケータイに電話を下さったのが、このおじさん、そう、『鮒の里』のおとーさんだ。
「いくらかけても電話に出ないから心配してたよ。大丈夫?迎えに行くから駐車場で待ってなさい」
何度目かの着信でやっとケータイに気づいて電話に出た。それまでおとーさんは、何度も留守録に入れてくださってたのだ。あの留守録は昨年夏の横峰アタックで、ケータイが水没するまでワタシのココロのお守りとしてずっと残していた。
あのとき、おとーさんがお大師っさんに思えた。
鮒の里のおとーさんには、ぜひとももう一度お会いして、あの時の御礼を言いたかった。そして、結願の報告をしたかったのだ。
そう、おかみさんにもずいぶんお世話になった。おかみさんがワタシのケータイ番号をメモってくださってたからこそおとーさんが連絡くださったのだもの。
ワタシにとって鮒の里は、命の恩人なのだ。
4年ぶりの再会。
おとーさんは、なんだかシュッとしてちょっとかっちょよくなってた。おかみさんは、あのときのまま、優しいお顔で迎えて下さった。
「そう、今日結願したの?おめでとう!」
そう声をかけられたとき、ジワッと目頭が熱くなった。
あのとき、助けてもらわなかったら今日の日はなかったんです!
4年前のことを話したけれど、おとーさんは覚えてらっしゃらなかった。「鶴林寺で泣く人多いからねぇ…」
確かに。
ワタシみたいな人をたくさん助けてくださったんだろう。ありがとうございます。
おとーさんが覚えてなくても、ワタシはちっとも構わない。ワタシはおとーさんに再会できたことがうれしくてうれしくて…
4年前に来たときは、「今度は秋に来なさい。ここで鍋をするから…」と言ってらした囲炉裏端で夕食を頂く。5月になっちゃった、ごめんなさい。また秋にきっと来ますね。
おかみさんの心づくしの手料理が並ぶ夕食。4年前は、暑い盛りに「素麺食べたい…」と思いながら歩いていて思いがけず願いが叶い、うれしかったことを思い出す。そんなことをおかみさんに話すと、笑っておられた。
※おかみさんのごはんはほんとにおいしいの♪不思議と食べたかったものが出てくる。
4年前に泊まった部屋の隣の部屋に今日は泊まる。
あの時見た年季の入った扇風機は、ハイテク扇風機に変わり、ブラウン管のテレビも液晶画面のテレビに変わっていた。
でもね。またお会いできたことが嬉しくて嬉しくて…。おとーさんもおかみさんもこうしてお元気でいらしたことが嬉しくて嬉しくて…。
たくさんのへんろさんがやってくる宿だから、おとーさんもおかみさんも覚えてなくても、そんなことはちっともかまやしない。でもね、ワタシはお二人に会えたことがほんとに嬉しかった。
「ありがとうございます」
そうつぶやいてから結願の夜のお布団にもぐった。
by ke-ko63 | 2012-09-06 21:50 | お遍路に行きたい | Comments(2)