人気ブログランキング | 話題のタグを見る

お礼参り遍路10 夜のオツトメ♥

薄暗い。薄暗すぎる。
もしやエコ対策実施中なのか?薄暗くって調度品などがよく見えない。

読経が始まって10分経過。なんだかこれまでの宿坊で体験した勤行とはちょっと違うゾこりゃ…。
これまで体験した宿坊での読経は、「さぁ、みなさんご一緒に!」みたいなノリで、ご住職が唱える経文のあとを、配られたカンペを読みながらついていくといったスタイルだった。そしていよいよ般若心経になると(イヨッ!待ってましたっ!)的な盛り上がりで唱和する、そんな参加型の勤行だった。

が、しかし、こちらのお坊さんの読経は聞いたことがない経文なのだ。
カンペも配られないし、手持ちの経本をペラペラめくっても前で唱えてらっしゃるような文言はどこにも書かれていないのだ。
そもそも薄暗くって経本を確認するのも難儀している。最近めっきり視力が低下し、少し暗いところでは何書いてあるのかさっぱり判読できないお年頃にさしかかった今、薄暗いし寒いし参加させてくれへんし、もう手持ちぶさたMAXなワタシだった。

本堂の両の柱に吊るされているキンキラキンのじゃらじゃらがぶら下がった逆さまのウチワみたいなヤツ法具の名前なんだったけかなー…なんて考えるも、薄暗くってよく見えないのだ。
(ちょっとォー、その逆さまのウチワをもっとよく見してー!)と心の声を、前で読経してるお坊さんにぶつけるも届かない。(そりゃそーだ)

隣の外国人チームの方をこっそり伺うと、みなさん食い入る様に、前で繰り広げられている読経ステージをご覧になっている。そりゃそーか、異国の方には珍しいわな。
外国人の方たちは、こういう"日本的"なモノを目的にいらっしゃってるのだもの…。

我がジャパニーズチームの皆さんも、じっと読経を聞き入ってる様子。
ワタシの前に座ってる白髪のじーさんのガタイが良すぎて前の視界が遮られるのだが、そのじーさんの隣にはヨメ?娘?カノジョ?んん?な女性が座っている。かなりな高齢とお見受けする(背後からだけど)じーさんとこの女性の関係をあれこれ想像してみる。しかし、ガタイよすぎ。大石岩男と勝手に名付ける。ウハハ。

大石さん(仮名)の脇から前を覗きこんでいると、上手から真打ち登場…。
うわぁ~。この人がきっとご住職だね。
押し出しの強さ、貫禄、風格それらすべてが『ザ・住職』てな感じなのだ。登壇してきて、前説の坊さんとバトンタッチして着座し、読経が始まった。ものすごく顔のハリ・ツヤがいいのだ。きっとえぇもん食ってはるんやろなー…。
そう、イマドキので言えば"肉食系"だ。脂ギッシュだし、なんだかギラギラしてるし生命力強そう…。

ギラギラ住職にタッチしてから読経が続くこと30分。
その間中、ずっと前に後ろにそして時に左右にと、器用に船を漕いでいた黄色の袈裟のお坊さん。寝過ぎやろ?
仏門に入りたての若いお坊さんならいざ知らず、お見受けするにそこそこ中堅ドコロなのではないかしら?なのに、どこまでも船を漕ぐ。あの調子だと近海ではなく遠洋までいっちゃったね。帰ってこれるのか?オーイオーイ…。
しかも、船の漕ぎ方が堂に入ってる。あれは昨日今日漕ぎだしたんじゃないね。漕ぎ方が上級レベルだ。いつも漕いでるに違いない。いいのか?そんな黄色袈裟坊主を破門しなくても…ね?ギラギラ住職さんよ。

てなことを考えてるうちに読経は終わった。
結願してのお礼参りでの宿坊で、煩悩全開のワタシ。でもさー、なんかしっくりこないんだよねー。
もっとほら、こう、結願したヨロコビに打ちひしがれたかったんだよアタシャ…。
お大師っさん、やっとお近くに来れましたよぅ…みたいな感激が欲しかったのに…。

なんだか消化不良のまま、散会となりそのまま夕食会場へと誘導されたのだった。

by ke-ko63 | 2012-10-22 20:05 | お遍路に行きたい | Comments(2)  

Commented by mikeblog at 2012-10-23 13:09
よかったー、眠くならなくて偉い!他に船漕いでる人を探して観察させてもらってると可笑しいから全然眠くなりません。それにしても坊さんのくせに衆目の前で船を漕ぐとはいい度胸じゃないですか。そのくらいじゃないと出世しませんね、きっと。
で、終わっていよいよ待望のご飯だご飯だー。ビールなんか飲めるのかな?
Commented by ke-ko63 at 2012-10-23 21:13
>ミケさん
勤行なのに、煩悩全開でアッチコッチをキョロキョロしてたワタシ。
でも、お坊さんなのに大海に漕ぎいでていくくらいなんだもん。キョロキョロするくらいおっけーかなーなんてね。

ビールはね、これは飲めるんだなー。
でもやっぱりお風呂先に入りたかったなー。
名前
URL
削除用パスワード

<< お礼参り遍路11 上段の間の隣... お礼参り遍路9 宿坊ナイト >>