立ち漕ぎで買い求めたのはフィッシュカツ -第2回お遍路行17-
一宮神社を出たあと、300mほどゆるい坂道を上ってコンビニに行く。
宿で借りたママチャリのサドルが、ばーちゃん仕様なのか低すぎて漕ぎづらいので思い切って立ち漕ぎ。「大ビンパワーオーン!」
暮れなずむ緩やかなお遍路道を立ち漕ぎで疾走するやや半笑いで汗だくの女遍路。
このコンビニは昼間トイレを借りるのに立ち寄ったコンビニだ。遍路姿でトイレを借りるのは少し抵抗があったけれど背に腹はかえられない。それに表情が殺気立っていたのかもしれない、レジのおねぃさんは快く「どうぞ」とトイレの方向を指差してくれた、あのコンビニだ。
今はお遍路姿でないし、レジにはおにぃさんがいたので何食わぬ顔をして買い物をし、またチャリに乗って下り坂を今度はペダルから足を離して広げ全身で風を受けながら宿へと帰る。
なにが?と聞かれると返事に困るけれど、なんかウレシーのだ。
その夜もなかなか眠れず、いつまでもオリンピック中継を眺めていた。あぁ、男子バレー惨敗。
※写真はコンビニで買ってきた夜の友。徳島といえばフィッシュカツでしょー。
翌朝7時過ぎチェックアウト。
昨日も今日もあまり眠れていないけれど寝起きはいい。疲れが残ってないのも不思議なくらいだ。
(人のよさそうな)ご主人に道を教えてもらい、ばーちゃんは「アンタ今度来るときもきっと夏やで。夏遍路した者は、そのしんどさが忘れられんとまた夏にくるもんじゃ」と不敵な笑いをうかべて見送ってくれた。
(人のよさそうな)ご主人に"昔ながらのほんとの遍路道"と教わった道を歩く、田舎道、田んぼ道…。と後方より「おへんろさーん」と呼ぶ声に振り返ると、家の中からシュミーズ姿のおばーちゃんが「そっちやないよーこっちやよー」と道を教えてくださった。
「ありがとーございまーす」と手を振ってお礼を言い、間違いかけた道を戻って教わった道へ進んだ。
あんなに宿の(人のよさそうな)ご主人に道を教わったのにイキナリ間違える自分のうわのそら具合がちょっと心配なのだけれど、その後は教わったとおりのお地蔵さんにも出会い、昔からある道しるべにも助けられ、散歩のおっちゃんやクラブ活動へ行く途中なのか中学生にも挨拶されたりで機嫌よく歩く。
お遍路4日目。今日も晴天だ。鼻歌も自然と出てくる。歌はやっぱり「とんぼのうた」だけれど。
大日寺から井戸寺までの5ケ寺は、お寺の間隔が短く地元の人が気軽に日帰りでお参りできる5ケ寺参りと呼ばれて親しまれているそうだ。
14番常楽寺は、もうそろそろかなぁ と思った頃それらしい石段が見えたので上っていく。周りには誰もいない。鳥居をくぐって、左右の狛さんに一礼して…。
え?鳥居?こまいぬ?
ちゃうやん。ここお寺とちごて神社やん!もーっ!紛らわしいっちゅーねん!
と思ったけれど、お参りするのをやめるのも神さんに失礼かと思い、その旨重々お詫びして「神さんも無事にお遍路できるように見守ってくださいな」とお願いして石段を降りた。
常楽寺はそこからすぐだった。
宿で借りたママチャリのサドルが、ばーちゃん仕様なのか低すぎて漕ぎづらいので思い切って立ち漕ぎ。「大ビンパワーオーン!」
暮れなずむ緩やかなお遍路道を立ち漕ぎで疾走するやや半笑いで汗だくの女遍路。
このコンビニは昼間トイレを借りるのに立ち寄ったコンビニだ。遍路姿でトイレを借りるのは少し抵抗があったけれど背に腹はかえられない。それに表情が殺気立っていたのかもしれない、レジのおねぃさんは快く「どうぞ」とトイレの方向を指差してくれた、あのコンビニだ。
今はお遍路姿でないし、レジにはおにぃさんがいたので何食わぬ顔をして買い物をし、またチャリに乗って下り坂を今度はペダルから足を離して広げ全身で風を受けながら宿へと帰る。
なにが?と聞かれると返事に困るけれど、なんかウレシーのだ。
その夜もなかなか眠れず、いつまでもオリンピック中継を眺めていた。あぁ、男子バレー惨敗。
※写真はコンビニで買ってきた夜の友。徳島といえばフィッシュカツでしょー。
翌朝7時過ぎチェックアウト。
昨日も今日もあまり眠れていないけれど寝起きはいい。疲れが残ってないのも不思議なくらいだ。
(人のよさそうな)ご主人に道を教えてもらい、ばーちゃんは「アンタ今度来るときもきっと夏やで。夏遍路した者は、そのしんどさが忘れられんとまた夏にくるもんじゃ」と不敵な笑いをうかべて見送ってくれた。
(人のよさそうな)ご主人に"昔ながらのほんとの遍路道"と教わった道を歩く、田舎道、田んぼ道…。と後方より「おへんろさーん」と呼ぶ声に振り返ると、家の中からシュミーズ姿のおばーちゃんが「そっちやないよーこっちやよー」と道を教えてくださった。
「ありがとーございまーす」と手を振ってお礼を言い、間違いかけた道を戻って教わった道へ進んだ。
あんなに宿の(人のよさそうな)ご主人に道を教わったのにイキナリ間違える自分のうわのそら具合がちょっと心配なのだけれど、その後は教わったとおりのお地蔵さんにも出会い、昔からある道しるべにも助けられ、散歩のおっちゃんやクラブ活動へ行く途中なのか中学生にも挨拶されたりで機嫌よく歩く。
お遍路4日目。今日も晴天だ。鼻歌も自然と出てくる。歌はやっぱり「とんぼのうた」だけれど。
大日寺から井戸寺までの5ケ寺は、お寺の間隔が短く地元の人が気軽に日帰りでお参りできる5ケ寺参りと呼ばれて親しまれているそうだ。
14番常楽寺は、もうそろそろかなぁ と思った頃それらしい石段が見えたので上っていく。周りには誰もいない。鳥居をくぐって、左右の狛さんに一礼して…。
え?鳥居?こまいぬ?
ちゃうやん。ここお寺とちごて神社やん!もーっ!紛らわしいっちゅーねん!
と思ったけれど、お参りするのをやめるのも神さんに失礼かと思い、その旨重々お詫びして「神さんも無事にお遍路できるように見守ってくださいな」とお願いして石段を降りた。
常楽寺はそこからすぐだった。
by ke-ko63 | 2008-09-04 13:39 | お遍路に行きたい | Comments(2)
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by
コイケダ
at 2008-09-05 03:46
x
はりさんこんばんは。
勝手に時差ボケ中(周期的に起こるw)のコイケダでおま。
スーパードライなんや!おおきにありがとさんです。
たぐれば目下「飯のタネ」なんでw
フィッシュカツは未経験なんよ、デパートの「四国うまいもんめぐり」にも出てきてくれへんし、2巡目に必ずや成敗してくれる!
・・・いっつもいっぱいいっぱいまで歩くので、宿に着いたら一歩も外出しないままってパターンのまま86番まで来てしまいました。なべいわ荘の翌日は徳島駅前のビジネスホテルでケンタのチキンと・・・そうや!ロビーの自販機でスーパードライのロング缶奮発したんやった!(この日の札所の印象はほとんど残っておりません(汗)
さて、はりさんはこのあとどう歩くのかな?
勝手に時差ボケ中(周期的に起こるw)のコイケダでおま。
スーパードライなんや!おおきにありがとさんです。
たぐれば目下「飯のタネ」なんでw
フィッシュカツは未経験なんよ、デパートの「四国うまいもんめぐり」にも出てきてくれへんし、2巡目に必ずや成敗してくれる!
・・・いっつもいっぱいいっぱいまで歩くので、宿に着いたら一歩も外出しないままってパターンのまま86番まで来てしまいました。なべいわ荘の翌日は徳島駅前のビジネスホテルでケンタのチキンと・・・そうや!ロビーの自販機でスーパードライのロング缶奮発したんやった!(この日の札所の印象はほとんど残っておりません(汗)
さて、はりさんはこのあとどう歩くのかな?
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はりQ
at 2008-09-05 11:58
x
>コイケダねーさん
クタクタに歩いてやっとたどり着いた宿に荷物を下ろすとなんだか妙に元気がでてくるのです。これもヘンローズハイでしょうか?でもどこも田舎だったのであまりほっつき歩けるところはなかったです。ハイ。
このたびの遍路行でひとつ気づいたのは、徳島にはビール(発泡酒、第3のビール含む)の選択肢は、asahiかkirinしかないということ。「ビールください」というと必ず「どっち?」としか聞かれないという事実にショックを覚えました。それはコンビニでも同じだったような記憶が・・・。
もちろんビールしかないのです。発泡酒や第3のビールなんてないのね。アサヒビールのお膝元に暮らしながらkirinの発泡酒ばかり飲んでるせめてもの罪滅ぼしにお遍路期間中はずっとスーパードライで貫き通しました。これで許してもらえますでしょうか?
クタクタに歩いてやっとたどり着いた宿に荷物を下ろすとなんだか妙に元気がでてくるのです。これもヘンローズハイでしょうか?でもどこも田舎だったのであまりほっつき歩けるところはなかったです。ハイ。
このたびの遍路行でひとつ気づいたのは、徳島にはビール(発泡酒、第3のビール含む)の選択肢は、asahiかkirinしかないということ。「ビールください」というと必ず「どっち?」としか聞かれないという事実にショックを覚えました。それはコンビニでも同じだったような記憶が・・・。
もちろんビールしかないのです。発泡酒や第3のビールなんてないのね。アサヒビールのお膝元に暮らしながらkirinの発泡酒ばかり飲んでるせめてもの罪滅ぼしにお遍路期間中はずっとスーパードライで貫き通しました。これで許してもらえますでしょうか?