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和歌山ふらり旅 -興国寺そして白崎海岸から道成寺3-

和歌山ふらり旅 -興国寺そして白崎海岸から道成寺3-_e0008223_2239495.jpg白崎海岸を後に、次は前回の和歌山ふらり旅の宿題である道成寺へ。。。
道成寺といえば安珍清姫のお話。
今で言うところのフラれた女のストーカー殺人事件の物語ですな。

昔ながらの参道脇の土産物屋や茶店を見ながら石段を登って行くと立派な境内が目の前に広がる。
まずは、本堂に入って奥の部屋へ。
そこは、国宝や重文のオンパレード。おぉ!おぉぉぉ!なホトケさんが居並ぶ部屋の正面には国宝千手観音菩薩像が救いの手を差し伸べてくださっている。やさしくて慈悲深い、いいお顔だ。
その両脇には日光月光菩薩像。どちらも国宝。
お坊さんAが、見学者の集まりを見計らって仏像の説明をしてくださるのだけれど、終わると次の部屋へ移動するようにと急き立てられる。次の団体さんが控えていたからだ。
ワタシは、仏像ルームで大勢のオトケさんに囲まれて静かな時間を過ごしたかったのだけれど。。。


和歌山ふらり旅 -興国寺そして白崎海岸から道成寺3-_e0008223_22403083.jpg追われるままに次の部屋へ移動すると、そこは歌舞伎などで有名ないわゆる"道成寺もの"の絵や歴代の白拍子花子を演じた役者の肖像画や写真、着用した着物、そして実際に歌舞伎座で使われていた娘道成寺の釣鐘の実物などが展示されており、歌舞伎ファン垂涎グッズばかりだ。広い部屋の隅々まで「おぉ~おぉ~おぉ~!」と感動しまくりで見物していると(残念ながら写真はNGでした)お坊さんBの号令がかかり、道成寺物語を絵巻物で解説する"絵解き説法"がはじまった。
おもしろおかしく、そしてわかりやすく絵巻物を見せながら、時には客をイジリながらのお坊さんBの絵とき説法に、聴衆のハートは鷲掴みだった。

本堂を後にして、境内を徘徊していると和歌山市観光課の腕章をつけた市役所の職員の方に声をかけられ、"観光地としての和歌山の評価"をアンケートされたりもした。
驚いたことに、道成寺といえば釣鐘だけれど今の道成寺には釣鐘がないのだそうだ。初代の釣鐘に匿われた安珍を蛇身に姿を変えた清姫が鐘ごと巻きついて嫉妬の炎で焼き殺したあと、2代目の鐘の落成パーティーに清姫の霊が白拍子に化けて、邪魔をする(娘道成寺のストーリー)という因縁から、以降この道成寺には釣鐘はないのだという。

でも、参道で売られているのは名物釣鐘饅頭で、これはたいそうおいしいおまんじゅうだった。

by ke-ko63 | 2008-11-06 22:49 | すごいもん | Comments(4)  

Commented by コイケダ at 2008-11-09 11:48 x
はりQさん
歩きへんろは大好き、電車移動も大好きですが、やはり「近郊よりちょっと遠い」あたりを訪問するにはクルマが便利そうですなぁ☆道成寺、なかなか見どころ満載でそそられまする。

さて、『娘道成寺』と言えば、とってもコワイ思い出がございましてね。

ガキの頃から意固地な性格で「お雛さんなんかいらん!」ま、もっとも貧乏な上に転勤族でしたから、段飾りは仮に望んでも実現せなんだはずですが(^^;

代わりに、と買い与えられたのが、ガラスケース入りの日本人形2体、お題は「藤娘」と「道成寺」でした。有り難メーワク気分で部屋に置いたのが災いしたか・・・ある夜更け、何気なく近寄ると・・・ぎゃ〜!白拍子が舞扇を上下に動かすじゃあ〜りませんか!泣きそうにパニクリました。

家族に笑われつつ、置き場所を居間に変えてもらおうとすると・・・わ〜〜〜〜!再び舞扇が!(ガクガクブルブル)

さすがに母も一瞬ひるみましたが、落ち着いてよく見ると・・・人形の手がガラスケースに触れていたため、ケースを動かすのにつれてかすかに動くのでした(^^; しかし、まじビビッタよぉ!とっぴんぱらりのぷ。
Commented by はりQ at 2008-11-10 13:40 x
>コイケダねーさん
わはは。それはオトロシーおにんぎょさんですな。
歌舞伎の大曲『京鹿子娘道成寺』は、舞台の白拍子花子がパッパパッパ気前よく早替わりをするので、見ていて飽きません。
ねーさんのお人形も、舞扇パタパタだけでなく、早替りとかやってくれたらまさに左団扇で過ごせるかもしれませんな。(座布団没収?)
Commented by mikeblog at 2008-11-12 10:16
髪の毛が伸びるだけじゃないんですね。扇パタパタもありなのかー。
清姫はきっと執念が炎メラメラ、かわいさ余って憎さ10000倍だったんでしょうね。怖いなー女の恨みはー。追われるより追うのが無難ですぅ。
Commented by はりQ at 2008-11-12 12:42 x
>ミケさん
この道成寺には髪長姫伝説ってーのもあって、これはお菊人形どころじゃないのです。豊かな黒髪のおかげで宮中にあがり、聖武天皇を生んだのだとか。道成寺の坊さんAは「玉の輿を願う年頃の娘さんはどうぞしっかり拝んでいってください」とアナウンスしておりました。年頃はとっくに過ぎたけれど、誰よりも熱心に拝みたかったのに悔やまれてなりません。
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