一期一会を薬王寺で思う -年越し遍路行6-
第23番【薬王寺】到着。
今回の遍路行ではじめての札所、そして、阿波の国最後の札所である。
朝、スタートしてから20キロ歩いてやっと到着した遍路を出迎えてくれるのが、頂上が見えない石段の厄坂。
女厄坂33段、男厄坂42段、男女厄坂61段の急な石段を手すりとお杖にすがりながら一段一段上っていく。
石段の下には薬師本願経を小石に一字ずつ書いて一千部埋めてあって、踏むごとに厄が払われるのだという。
石段に落ちているたくさんの一円玉は、その一段一段へのお賽銭なのか?それとも一円玉を落とすことで厄を落とすということなのか?
落ちているとはいえ、一円玉を踏むのは気がひけるので、踏まないように気をつけながら上っていく。
厄を落としきって本堂に。
"随求の鐘"は、年の数だけ叩けって書いてあるけど、ほんとにそんなことしたらとんでもない数を叩くことになるので叩き割れてしまわないか心配だったので遠慮する。
その隣に立つ観音様は、とても穏やかなお顔をされていて、しばらくうっとりと眺めていたがふと前で組んでいる手元を見ると魚満載のかごをもってらっしゃった。
魚市場帰り観音(ホントは魚藍観音とおっしゃいます)と勝手に命名して手を合わせる。「どうぞおいしいサカナがたぁーんと食べられますように」とお願いした。
本堂と大師堂で今回の初めてのお参りをさせていただく。
そして、般若心経読経デビューも果たす。ちょっと恥ずかしかったりするので小さい声だけれど、やっとお遍路さんらしくなってきたかなと3度目にして遅まきながら初めての読経。お大師さん聞いてくれはったかなぁ…
納経所前のベンチに"白い燈台"で別れた横浜の彼女のザックを見つけたが、あたりを探しても姿が見えない。
納経を済ませ、ベンチでしばらく彼女を待つが、いくら待っても下りてこない。汗が引いて体が冷えてきた。歩いていると体がポカポカしてくるけれど、じっとしていると冬なのだ、足元から冷えてくる。
薬王寺できっと再会できると思ったから、互いに名前も名乗ってなかったことが悔やまれた。
一期一会。この言葉の意味をしみじみかみしめた。
納札に、かけ連れのお礼とこれからもお互いがんばろねーと書置きしてザックのポッケに突っ込みベンチを発った。
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魚藍観音(ぎょらんかんのん)
境内に立つ、魚を入れたカゴを持った観音様の話。 その昔、魚を売り歩く美女に求婚する若者が殺到。 そこで美女は難しい経文をそらんじることができたらその人と結婚するという。 多くの若者が挑戦し、ただ1人が成功。やっと約束の婚礼の日、 なかなかあらわれない新婦の部屋を覗くと黄金の観音像があったという。 これを魚藍観音と呼び、人々は信心深くなったそうだ。 (いやしのみち より http://www.shikoku.gr.jp/iyashi/index.htm)
今回の遍路行ではじめての札所、そして、阿波の国最後の札所である。
朝、スタートしてから20キロ歩いてやっと到着した遍路を出迎えてくれるのが、頂上が見えない石段の厄坂。
女厄坂33段、男厄坂42段、男女厄坂61段の急な石段を手すりとお杖にすがりながら一段一段上っていく。
石段の下には薬師本願経を小石に一字ずつ書いて一千部埋めてあって、踏むごとに厄が払われるのだという。
石段に落ちているたくさんの一円玉は、その一段一段へのお賽銭なのか?それとも一円玉を落とすことで厄を落とすということなのか?
落ちているとはいえ、一円玉を踏むのは気がひけるので、踏まないように気をつけながら上っていく。
厄を落としきって本堂に。
"随求の鐘"は、年の数だけ叩けって書いてあるけど、ほんとにそんなことしたらとんでもない数を叩くことになるので叩き割れてしまわないか心配だったので遠慮する。
その隣に立つ観音様は、とても穏やかなお顔をされていて、しばらくうっとりと眺めていたがふと前で組んでいる手元を見ると魚満載のかごをもってらっしゃった。
魚市場帰り観音(ホントは魚藍観音とおっしゃいます)と勝手に命名して手を合わせる。「どうぞおいしいサカナがたぁーんと食べられますように」とお願いした。
本堂と大師堂で今回の初めてのお参りをさせていただく。
そして、般若心経読経デビューも果たす。ちょっと恥ずかしかったりするので小さい声だけれど、やっとお遍路さんらしくなってきたかなと3度目にして遅まきながら初めての読経。お大師さん聞いてくれはったかなぁ…
納経所前のベンチに"白い燈台"で別れた横浜の彼女のザックを見つけたが、あたりを探しても姿が見えない。
納経を済ませ、ベンチでしばらく彼女を待つが、いくら待っても下りてこない。汗が引いて体が冷えてきた。歩いていると体がポカポカしてくるけれど、じっとしていると冬なのだ、足元から冷えてくる。
薬王寺できっと再会できると思ったから、互いに名前も名乗ってなかったことが悔やまれた。
一期一会。この言葉の意味をしみじみかみしめた。
納札に、かけ連れのお礼とこれからもお互いがんばろねーと書置きしてザックのポッケに突っ込みベンチを発った。
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魚藍観音(ぎょらんかんのん)
境内に立つ、魚を入れたカゴを持った観音様の話。 その昔、魚を売り歩く美女に求婚する若者が殺到。 そこで美女は難しい経文をそらんじることができたらその人と結婚するという。 多くの若者が挑戦し、ただ1人が成功。やっと約束の婚礼の日、 なかなかあらわれない新婦の部屋を覗くと黄金の観音像があったという。 これを魚藍観音と呼び、人々は信心深くなったそうだ。 (いやしのみち より http://www.shikoku.gr.jp/iyashi/index.htm)
by ke-ko63 | 2009-01-09 14:20 | お遍路に行きたい | Comments(2)