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おおさかまちあるきvol13 -神さん大集合の生玉さん-

おおさかまちあるきvol13 -神さん大集合の生玉さん-_e0008223_2213834.jpg生玉さんの本殿に参拝する。
二礼二拍手。お賽銭は・・・ちょっとマケてもらう。
お参りを済ませて、くるりともと来た道を戻ると、『米澤彦八』の碑がある。江戸時代にこの生玉さんで大道芸人たちに混じって参詣する人々の足を止め注目させるために、『当世仕方物真似』という看板を出して、ものまねや、今で言う"オチ"に重点を置いた話を聞かせたことから、上方落語の祖と言われている。

おおさかまちあるきvol13 -神さん大集合の生玉さん-_e0008223_22174075.jpgその彦八っつぁんの業績をたたえ、また、上方落語の発展とファン感謝デーをかねた『彦八まつり』が9月におこなわれ、落語家たちが露天を出して客引きをし、舞台では今ではなかなか見られなくなった踊りなども披露される一大イベントだ。今年は9月5日(土)・6日(日)の2日間。(写真はおととしの彦八まつり)

本殿の右手を回っていくと神さんのオンパレードのはじまりはじまり・・・。
まずは、天満宮・住吉社からはじまって、その隣に皇大神宮。坂をくだって左から稲荷神社・源九郎稲荷神社・鴫野神社・・・。

この源九郎稲荷神社には、もうひとつ八兵衛大明神が合祀されている。
昔、芝居好きな狸が大名に化け道頓堀中座に毎日通ったという。今日が楽の日。気が緩んだのか芝居小屋の番犬に狸とばれ、かみ殺されてしまう。以来、中座の客の入りは落ち込んだ。
以前の大入りを願う芝居関係者らが、狸の霊を鎮めようと舞台の奈落に祀ったところ以前のように大入り満員になったという。
その中座が閉館する折に、こちらへ合祀されてからも芝居関係者のお参りは絶えないそうだ。

源九郎稲荷神社は、吉野へ落ちのびる九郎判官義経の急場を何度も救ったという白狐がご祭神。そういえば、歌舞伎の"義経千本桜"では、愛妾静御前を逃がすのに家臣の佐藤忠信をボディーガードにつけるが、この忠信の挙動がなにやら狐っぽい。
義経と別れた寂しさを紛らすのに鼓を打つ静御前に、「その鼓の皮はおっかさんなのです・・・」と、正体を明らかにする・・・。という"狐忠信"というのがあったけれど、あの狐がこのご祭神(スゲー!)だそうで、狸と狐がおんなじところにお祀りされているというのもおもしろい。
余談なれど、落語には"猫の忠信"ってのもあってモチロン狐忠信のパロディなんだけれどココ生玉さんでつながるってのもこれまたおもしろい・・・。
商売繁昌・五穀豊穣・そして、なぜか歯痛封じにご利益があるそうだ・・。

おおさかまちあるきvol13 -神さん大集合の生玉さん-_e0008223_22181030.jpg鴫野神社は、鴫野の弁天さんとよばれ、淀君がことのほか崇敬した、女性守護の神。
心という文字に閂のかかった絵馬は、「何が何でも願いを叶えたる!」という意気込みが感じられるデザインだ。

おおさかまちあるきvol13 -神さん大集合の生玉さん-_e0008223_2223238.jpg奥の方にちらりと見える「占い」の看板。よくよく見ると『崖縁占』とな!たしかにそのすぐ先は崖っぷち。
ここで占ってもらった結果がよくなかったりした場合…。いろいろ妄想が膨らんでしまう。あぁ、コワ。

つづく・・・(生玉さんシリーズ化になっております。歴史がベラボーに古いので、はしょってもはしょっても連載になっちまってます。すいません。)

by ke-ko63 | 2009-06-30 22:24 | Comments(2)  

Commented by macky5-fs at 2009-07-01 12:05
こんにちは・・・
なるほど!関西のお笑いって、いろんな歴史があったんですね。
いやぁ~今日も楽しく拝読しました。そして鍵に心!!これも謂われに興味津々。
待ち歩きの楽しみって、やっぱり意外な発見なんでしょうね。
大阪も歴史があるだけに奥が深いと思いました。
Commented by ke-ko63 at 2009-07-02 20:25
>macky5-fsさん

大阪のことはたいがい知ってるつもりでおりましたが、なんのなんの。
知らないことだらけです。
今回、大阪の歴史の一端に触れ、先人に最敬礼ッ!なキモチです。
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