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おばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-

おばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_2219654.jpg安芸駅から再び荷物を背負って、おへんろさんに…。
球場前駅を左へ折れ、へんろ道へ。カリヨン時計に遭遇。ここは、定刻になると季節に応じた弘田龍太郎の童謡が流れるのだそうだ。もすこし待って、聞いてみたかったけれど先を急ぐ。

おばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_22193866.jpg国道に並行してはしるへんろ道は、左手に海を見て歩く気持のいい道で、堤防に沿って海を眺めながら歩く。9月の下旬にしては厳しい暑さだけれど、おひさんが海面にキラキラ光って、とてもきれいだ。
と風景を愛でる余裕があったのは、わずかな間で、もうなによこれ暑すぎるでしょー!な気温(当日の最高気温29℃)に、のどが渇く。
『歩いても歩いても堤防』山頭火ならきっと詠んだね。
海を見ながら歩くのに飽きてきて、そして、疲れた。左ばかり見ていて首が痛くなり、右手に視線を移すと、そこに「アイスクリーム」ののぼりがっ!うっそ!まじ?ヤッタッ!
堤防を駆け下りて、小さなアイス屋さんに入る。

おばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_22195330.jpg高知産の旬のものを原材料に使ったアイスクリームなのだそうだ。
トマトや、かぼちゃ、焼いもや碁石茶(高知特産の発酵茶)といった珍しいアイスのラインナップに、激しく目移りしながら、"焼きなす"と"しょうが"のダブルをコーンでオーダーする。
お店のおねぃさんに、「もうね、安芸からこっちずーっと堤防歩いててね、のどカラッカラでクッタクタやったんですよ。で、ここののぼりみてウキャー♪と思うて走りこんできたワケです。もう、地獄にホトケ。生き返りました!」とまくし立てたが、へんろ姿の大阪弁のおばちゃんの勢いに、おねぃさんはキョトンとしていた。

おばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_22203340.jpgおばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_22205472.jpg
お店を出て、また堤防の道へ。
もう一度振り返ると、アイス屋さんの国道はさんで向かいに国虎屋といううどん屋さんが見えた。なんだかそそられる屋号だねーと思いつつ、でも、さっきちりめん丼食べたしなぁ…とあきらめて、アイスを舐めながら再び歩き出す。
※焼きナスは、ほんのり香ばしい味わいでしたが、しょうがはのどの渇き倍増になり痛恨の選択ミスでした。おいしかったんだけどね。おばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_22211628.jpgおばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_22213454.jpg
堤防の道は、いつしかサイクリングロードになっていて、ごめんなはり線に沿って歩く。松林が続く風情のある道をスィ~と追い越していく自転車のおにぃさん達を見送った。
途中に、赤野自転車道休憩所という標識を見て立ち寄る。海を一望できる展望台になっており、ザックを下ろして靴下も脱ぐ。
赤い下駄?の形をした歌碑には、『雨』の歌詞が刻まれている。
裸足で歌碑に近づくと突然歌が流れだし、びっくりする。


               

                    北原白秋   詩
                    弘田龍太郎 曲

          雨がふります雨がふる
          遊びにゆきたし傘はなし
          紅緒の木履も緒が切れた

          雨がふります雨がふる
          けんけん小雉子が今啼いた
          小雉子も寒かろ寂しかろ


おばちゃんもすなる土佐日記 vol.5 -第4回遍路行-_e0008223_222275.jpgこの歌碑の文字は、熊本の市役所に勤務する、サリドマイド障害で両手をなくした辻典子さんが足指で書いた文字であるという説明板を読みながら、しばらくそこに立って海を眺めながら歌を何回も何回も口ずさんだ。

by ke-ko63 | 2009-10-04 22:29 | お遍路に行きたい | Comments(9)  

Commented by mikeblog at 2009-10-05 23:06
歌碑が多く、それも郷愁をそそる、というか何でしょう、この暗さ。これから夜が明けて太陽が昇るぞ!というのとは正反対ですね。それにしても詩と曲がよくマッチしてること。
>、"焼きなす"と"しょうが"のダブルってすごいアイスクリームですねー。

Commented by 阿波のへんろ at 2009-10-05 23:15 x
アイスクリームさぞかし美味しかったのでしょうね。

私も後を追って歩かせて頂きます。
Commented by ke-ko63 at 2009-10-06 13:01
>ミケさん
童謡って、どうしてこうネガティブなんでしょうか?
でも、なんかココロにひっかかるんだなぁ・・・
時代が変わっていっても、残していきたいもんです。
Commented by ke-ko63 at 2009-10-06 13:03
>阿波のへんろさん
おいしかったですよー。
高知は、アイスクリンを筆頭にアイスクリーム大国のような気がします。この後も、野菜を使ったアイスや、地元の農園産の果物を使ったアイスなど目白押しでしたもの・・・えぇ、ことごとく味わいましたよ。
Commented by とっと(No1) at 2009-10-07 09:41 x
はりQさん、こんにちは。
vol3.4.5をしっかり分析し(w)、どのあたりで躱されたのかだいたい判明しました。

はりQさんが安芸駅前を出発されたのが午後1時過ぎ、遅くとも1時半頃とすると、国虎屋うどん店の前のアイスクリーム屋さんに入ったのが2時半前後ではなかったかと思います。
私は11時半頃栗山さんのへんろ小屋で寺マニアFさんとサプライズ再会をしたあと、極楽寺を参拝、納経終えたのが12時半頃だったと思います。その後、昼飯を探しながら(?)堤防の上を海と、国道を半々に見ながら歩いてました。コンビニもなく腹も相当減ってきて困っているところに「国虎屋」の看板が見え、喜んで国道に降りてみると店の前の駐車場は満車状態。こりゃあかんわ、と右の方(安芸駅の方)を見ると、遙か彼方にもうどん屋の看板らしきものが見えた。
そして、そのうどん屋さんに入ったのが1時半過ぎだったと思う。そこでは休憩も兼ねて2時過ぎまでゆっくりしました。(続)
Commented by とっと(NO2) at 2009-10-07 09:53 x
(文章が長すぎるのでカットされました。)

(上の書き込みから続く)
私の分析(?)ではおそらくこの時なのです。2,30m南の堤防の上をはりQさんは歩いていたのです。
そしてそのすぐあと、アイスクリームののぼりを見付けたのです。
国道の反対側(うどん屋は国道の北側)に建物があり堤防上は見えなかった(>_<)
国道を歩いていたへんろは3人ばかし見かけたけど、全部男性でした。

以上が私の研究レポートです(W)
いかがでしょう、はりQさん?
Commented by ke-ko63 at 2009-10-07 19:12
>とっとさん
鋭い分析ありがとうございます。
安芸駅を出たのが1時半すぎでした。
ただ、堤防を歩いていたのは3人とも男性ということですが、ワタシかなりオッサンテイストなので、もしかするとその中の一人にカウントされていて、気付かれていたけど「なんやオッサンか…」とスルーされてしまったのでは…と思うと残念でなりません。やはり、『はりQ参上』ってのぼりをザックに差し込んで歩いていれば…と悔やんでおります。(^_^;)

それにしても、ほんとかなりニアミスだったんですね。う~ん…残念。
Commented by とっと at 2009-10-07 20:29 x
はりQ様
私が見かけた男性3人は「国道」を歩いてた人です。
ほんとに惜しかったですね~ ・・;
とても喜んでいただけると勝手に思い込んだ、い~いものを持って行っていたんですが、お渡しすることなく、日和佐の海岸で手作りの巾着袋をお接待していただいたおば様にさし上げました。

まぁ、これからもお互いお四国を何巡か歩いているうちに、いつかお会いできるんじゃないんでしょうか。
コイケダおねえさんの練成会にもいつかは参加したいと思っていますし、はりQさんも曼荼羅のオフ会にぜひ参加してください。待ってますよ(^^)v
Commented by ke-ko63 at 2009-10-07 23:49
>とっとさん
ココでは、はりQめ!で結構でございます。様なんて恐れ多くて…
"い~いもの"って何だったんだろ?って考えると今夜は眠れそうにありません。ワタシも大きいつづらと小さいつづらの二つ用意していて、選んでもらおーと思ってたんですよ。チョイスミスすると舌を切られるところでした。
ワタシは寄り道王なので、このペースでこの先も歩いていると周回遅れで、とっとさんとご対面~んってなるかもしれませんね。
曼荼羅オフ会は、若輩者のワタシゆえ…(^_^;)
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