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おばすな土佐日記 vol.13 -第4回遍路行-

赤岡の町をあとにして、しばらく国道の道を歩く。結構な交通量で、トラックもびゅんびゅん走る。車の多いところを歩くのはつまらんなーと思いつつ、ふと右手の脇道に目をやると、マンジュシャゲの花がブワァ~と咲いているのが見えた。

「おぉ~っ!もう、そんな季節なんやー」とザックからカメラを取り出し、脇道へ逸れて写真を撮ろうと構えたところへ、ブゥ~ンとミニバイクが止まった。

「道に迷いゆぅがか?」と、バイクにまたがったままのおばちゃんが声をかけてきた。「いや、あのぅ・・写真をね・・・」とモゴモゴ言うワタシの話は聞かず、「さっきも自転車のおへんろさんが道がわからんゆうきー、連れてったんよー」といいながら、道の説明がはじまった。
が、その説明が「まっすぐ行くと道が二股に分かれちゅー、ちょうど○○という名の大きなラーメン屋が・・・、いや、××やったかなぁ?あ、ラーメン屋は潰れたんやったかなぁ・・・」てな調子で、一向に前へ進まないのだ。とゆーか、道わかってるし(^^ゞ

それでもおばちゃんは、メットをかぶったまま説明を続け、時に「・・・その道を右へ、あ、いや(バチンバチン)左へ曲がる・・・」と、言い間違うたびにヘルメットをかぶったままのおつむをテンテンする。いとをかし。つーか、ほんとにおかしくて笑いそうになるのをこらえながら、ながいながーいながーーーい、それでいて少しだけ要領を得ない道案内を受けていた。

ほんとに道に迷ってる時にこの説明されると、パニックになるかも・・。道に迷った自転車へんろさんは、無事に行けたのだろーか?なんてバチあたりなこと考えながら最後まで聞き届けて、やっと無罪放免。
おばちゃんは、「またわからんかったら誰かに聞きなさいよー」と言って、走り去っていった。

愛すべきおばちゃん、愛すべき土佐人、ラブリーはちきんおばちゃん♪

おばすな土佐日記 vol.13 -第4回遍路行-_e0008223_2395623.jpgおばちゃんが見えなくなってから、マンジュシャゲの写真を撮り、歩き出す。
おばちゃんの言ってた「道が二股に分かれるところにある○○ラーメンや、××ラーメン」は、どこにもなく、でも、"歩きへんろ=道に迷ってる"→”道教えてやらにゃー!”という、どこか大阪のおばちゃんにも似た世話焼きとゆーか、おせっかいとゆーか、そういう気質がほほえましくて懐かしかった。

おばちゃんの道案内は、役に立たなかったけれど、「土佐の人は、えぇ人おおいなぁー。」と、気持ちがほっこりしながら、また国道を歩きはじめた。

by ke-ko63 | 2009-10-14 23:10 | お遍路に行きたい | Comments(0)  

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