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おばすな土佐日記 vol.30 -第4回遍路行-

トンネル手前の休憩所で小休止。ザックを下ろしながら、振り返ると後方に青い目のシュッとした尼僧さんの姿が・・・。
休憩所には、ノラ猫に餌付けをしているおじさんがいて、これから歩いて17:00の青龍寺に間に合うという。ホンマかなぁ?と思いつつ、清滝寺で親切に声をかけてくださったご婦人が、塚地トンネルを越えればショートカットになるからと教えてくださったのも思い出し、トンネルを通る道をチョイス。

歩道はあるものの、交通量の多いトンネルはクルマの走る音が反響して猛烈な爆音が耳をつんざくし、タオルで鼻と口をふさいではみるものの排ガスが充満していて息苦しい。かなりなスピードで走るクルマの風圧に、しっかりふんばって歩かないとカラダごと持っていかれそうになりながらの800mあまりは、それはそれは恐怖だ。「やっぱトンネルはいややなぁ・・・」と思いながら早足で通り抜けた。

トンネルを抜け出た後、時間が気になる。さらなるスピードアップで歩きながら海まで出て、右折する。左手前方に宇佐大橋が見えてきた。あちゃー、まだあんなに遠いんかいなー。間に合うかこれ・・・。
歩けど歩けど橋は近づいてこない。マジでー!時計は、16:21。アカンむりやわ。橋渡っても、そっから先がまたこれあんがいな道のりだったはず。
宇佐大橋めーっ!

今日、青龍寺にお参りするのをあきらめてしまうと、今後の日程が大きく狂ってしまう。青龍寺にお参りして打戻りで橋のこっち側の宿を予約しているから、一日まるまる予定変更を余儀なくされることになる。スケジュールどおり日程をこなすのが目的ではないけれど、哀しいかな区切り打ちのボンビーへんろにとっての1泊分は、懐ダメージ大なのだ。それに、宿の方が昨夜の高知屋さんに荷物を取りに行ってくださっているはずで、それはすでに今夜の宿に到着してるはずなのだ。

あれやこれやと思いをめぐらせているとところへ、今まで見かけなかったのに1台だけ空車のタクシーがやってくるのが見え、迷いなくスタッと手を上げクルマを止めた。
お接待でクルマに乗せてもらったことはあるけれど、タクシーを止めたのははじめて。いみじくも歩きへんろとしてここまでやってきたけれど、このタイミングはまさにお大師さんの思し召し。渡りに船ならぬ、渡りにタクシーにちがいない!
ここは一発、お大師さんに感謝してクルマに乗り込み、ずーっと歩き尽くめで疲れた体をシートに埋めた。

by ke-ko63 | 2009-11-09 15:59 | お遍路に行きたい | Comments(2)  

Commented by 阿波のへんろ at 2009-11-10 21:52 x
宿を予約しておけば安心ですが大変ですね。

私は何時も行き当たりばったりで、これも大変ですけど。。。
Commented by ke-ko63 at 2009-11-11 21:47
>阿波のへんろさん
行き当たりばったりって、ちゃらんぽらん風にきこえるけど実はそうじゃないですよね。大変だと思います。ほんまに。
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