南国土佐をあとにして 2010秋遍路6

平田駅に降りたち、ザックにくくりつけていた菅笠をほどいて頭にかぶる。ここから39番延光寺まで30分ほどのはず。
のどかな田舎道を歩く。

田んぼは、実りの時を迎え地面につきそうなくらいに頭を垂れている。
「そうありたいもんです。しかしながらシャバは、あれこれとうるさいことも多くて、そうやすやすと頭を垂れるワケにもいかんのです。」
そんなグチを黄金色に染まる稲穂の波に向かってこぼしながら歩いていると、どこで落としてしまったのか首にかけてたタオルがなくなってることに気づく。
(平田から延光寺に向かう道で、黄色いタオルを見つけた方、ご一報くだされ)

途中、地元のおじさんに道を尋ねた時に教わったとおり、笠をかぶったお地蔵さんがいらっしゃった。
旅の安全をお願いする。
「橋を渡って右へ折れ、坂道をあがったらすぐ」おじさんの言ったとおりの道が目の前に見えてきた。
坂道を下ってくる二人連れのおへんろさんが見え、「オッ!第1おへんろさん発見!」と嬉しくなって、手を振ってみたが、気づいてもらえなかったようでそのまま下っていかれた。

ゆるゆるとした登り坂のアスファルト道の途中に、へんろ宿の大きな看板がいくつも立っていて、ひっきりなしに袖を引く。「いえいえアタシャ今夜の宿は決まってますんで・・・」とノッたりツッコんだりしつつ坂道を上ってゆく。

e0008223_221362.jpg坂道もピークにさしかかった頃、右手に”へんくつ屋”という屋号の看板が見えた。
噂に名高いへんろ宿は、ここだったのね。玄関口には、さまざまなステキガラクタ美術工芸品?が所狭しと並べてあり、少し入ったところには”手作り岩風呂で休んでいきませんか?”なる文言の流麗なタッチの手書き看板があり、「どうだろ?休まるか?こんなに怪しいのに?」とツッコみながら通り過ぎると、すぐ目の前が延光寺の山門だった。

39番延光寺。
山門で一礼し、大きく息を吸う。土佐最後の札所だ。思い起こせば長かった。土佐は長い、長すぎる。
しかし、長い道のりの間にさまざまな思い出がたくさん詰まっている。
そんなこんなを振りかえるうち、目頭じーん。
修行の道場、土佐だけれど終わってしまうと思うとちょっとさみしい。

そんなことを思いながら、山門をくぐった。
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by ke-ko63 | 2010-10-07 22:02 | お遍路に行きたい | Trackback | Comments(2)  

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Commented by 八咫烏 at 2010-10-08 21:26 x
はりQさんのあとを追って(翌週)四国に行ってきましたが、「今週になってようやく秋らしくなりましたね」と行く先々で言われました。
秋遍路というお題がついていても、暑かった事でしょうね。
それ以上に熱い語りのお遍路紀行、ようやく「歩き始め」ですね。
続きがとても楽しみです。
結末が読める頃は、次の始まりでしょうか?
Commented by ke-ko63 at 2010-10-08 22:20
>八咫烏さん

そうなんですよぅ。ほんまにメッチャ暑くて暑くて…
自販機が見えると抱きついてチューしたくなるくらいの猛暑でした。
それよりも熱い?いえいえそんな…。今回はクールに行きますよ。ナンチャッテ。

今回は3泊4日だったので、たぶん、きっと、おそらく、できれば今年中には連載終了の予定です。未定ですけどね。エヘヘ

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