てんやわんやな伊予路 2010秋遍路16

くつくつ煮えてるのは、寄せ鍋風。しかもけっこうなサイズ!これ、1人前?
対面に座ったおかみさんが、具材の煮え具合を見ながら「はい、これできたよ」と次々によそってくださる。

テーブルには冷たいむぎ茶がポットごと置かれていたが、すいません、やっぱり1日の締めくくりは身もココロもアルコール消毒せねばね。

冷蔵庫から出された瓶の栓を抜き、トクトクトク・・・と上品な冷茶用ガラスコップに注ぐ。そして、一気飲み。

プハーっ。うまーっ。

「よう、飲みそうやねぇ」と笑うおかみさんに、「いえ。飲みそうやのうて、よう飲むんです。へへへ」と答えて、具材満載のとんすいを持ち上げて「いただきます」

おかみさんとマンツーマンの夜のはじまり・・・。

まずは、今日の文旦山放浪記から。
最後の最後で森光子ばりのでんぐりがえしとは行かずとも、下り坂スッテンコロリンで完全にモチベーションさがってしまったところへきて、軽トラの老夫婦に見捨てられ、水分補給もままならぬ状況で、なんとか峠を越えてはみたものの精根尽き果て、お迎えに来てもらおうと思ってSOSコールした旨を白状すると、「あら、そうだったの・・・かわいそうに・・・」と、どこまでも他人事なおかみさん。

(ムムッ、おぬし、なかなかやるな)

「そういえばおかみさん通し打ちされたんですよね?」
事前に仕入れていた、おかみさん情報から訊ねてみた。

通し打ちというのは、発心してから結願するまでずっと四国を巡拝することだ。
ワタシのような休みをとって四国へ通うクチは、区切打ちと言われる巡拝の方法で、ワタシは通し打ちされるおへんろさんをいつも羨望のマナコでみてしまう。"カックイーへんろ"という位置づけなのだ。

ゆえに、ナミナミならぬ思い入れと根性と情報収集力を持っておいでに違いない。
と、ワタシは信じているのだが、おかみさんの話を聞いてると、どうもちょっと勝手がちがうのだ。
ある日突然思いついて四国へ乗り込んできた。とか、何にも知らずにやってきたからスーツケースひっぱりながら歩いた。とか、しんどくなったら電車でもバスでも乗っちゃうよ、なんで?とか、とにかく仰天発言続出なのだ。

おかみさんの"スットコドッコイ通し打ちへんろ物語"を聞くうちに、焼山寺を掛け連れしたマダムを思い出した。
あのときは「こんな人おんねんなぁ・・・」と妙に感心したのだけれど、「おるとこにはおるんやなぁ・・・」と、再確認する。
通し打ちへんろさんを半ば『神』のように思っていたワタシには、かなり衝撃的なおかみさんのはちゃめちゃぶりに、驚いたり笑い転げたり、時にホロリときたり・・・。

聞けば、おかみさんも関西出身(つか、めっちゃご近所さんだったりするのにびっくり)で、お互いのへんろ中のできごとを話すうち、関西人特有の”相手の話よりオモロイ話をしたい”ゴコロに火がつき、気づけば、オモロイへんろ話合戦のような状態に・・・。
そいえばこんなことがありましてん…と言えば、あぁ、ワタシはこんなことやっちゃったのよと切り返してくる。
マンツーマンだから、止める人もいないしジャッジもいない。
そして、しゃべるのに忙しくて、おそらくお互いのツバキまみれの鍋は、ほとんど手つかずのまま煮詰められていく・・・。

気づけば日付が変わってすでに2時間経過。
ギャ━━━━━━Σヾ(゜Д゜)ノ━━━━━━ !!!!

「お、おかみさん、日付変ってますやん(^_^;)」というワタシに、「あら、もう寝る?」と、おかみさんの返事。

ま、まいりました・・・。_ノ乙(、ン、)_

白旗あげて、ふかふかおふとんにもぐりこめたのは翌日の午前3時半・・・。
でも、ほんとに楽しくて楽しくて、千春もびっくりな長い夜だった。
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by ke-ko63 | 2010-11-09 22:32 | お遍路に行きたい | Trackback | Comments(21)  

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Commented by 八咫烏 at 2010-11-11 23:32 x
就寝時刻3:30・・・って、
早立ちお遍路さんは3:30起床っていう事もありそうですが・・・
ふかふかお布団の中での滞在時間はどのくらいだったのでしょう?
でも、充実した夜だったんでしょうね。
しゃべりに忙しくて煮詰まっていく鍋・・・というのはちょっともったいない気もしますが、鍋より過熱(加熱)されるおしゃべりには、とても興味がわきます(沸きます)
Commented by クマタカ at 2010-11-12 16:46 x
菩提の道場の入口にひっそりとたたずむ一軒の宿は、その夜、白熱した空気に包まれていた。
カーテンの隙間からのぞくと、テープルで湯気を上げる土鍋を挟んで女子ふたりが向かい合い、何やら楽しげに語らっていたのである。
いや尋常な語らいではない。丁々発止と言葉が飛び交うその有様はまさに合戦だ。
あそこでこーんなオモロイことがあったのよ、と一人がしゃべり出すと、うんうん私の時はこんなだったんよー、と負けじと相手が切り返す。
夜の更けるのも忘れ、鍋の焦げるのもほっぽって、女子ふたりの熱いトークは続くのであった。
(ツバキがほどよく入って煮詰まったナベはどうなったのかな?)
Commented by ke-ko63 at 2010-11-12 21:53
>八咫烏さん

うまいなぁー。
今、山田君に座布団運ばせてますよって、もうちょっとまっとってくださいや。

で、で!ブログやってはったんですねー。もうっ!
Commented by ke-ko63 at 2010-11-12 21:55
>クマタカさん

戦場カメラマンばりの実況ありがとうございます。
女子ってところ、ちょっと気ぃつかわはりましたね。痛み入ります。

煮詰まった鍋は、翌朝コンロに置かれてありました。
翌日に予約されている方の夕飯になったのかもしれませぬ。
まさか…(^_^;)
Commented by 八咫烏 at 2010-11-13 20:30 x
座布団届くの楽しみ!です。
10枚たまると・・・何かありますか?
(めくるめく大阪の夜にご招待!!とか・・・)

ブログは始めたばかりで・・・細々とやっております。
こちらから飛んできてくださる方もいらっしゃって、とても感謝しています。
Commented by ke-ko63 at 2010-11-14 09:16
>八咫烏さん

めくるめくコース。はいな。ご用意しますよ♪ウフフ。

素敵なブログですね。これからも楽しませて下さいな。(^-^)
Commented by Nabe at 2010-11-14 20:56 x
なるほど。そうゆう展開でしたか。けど、いやいや相変わらずオモロイでんなぁ。
私が想像しとったんは、女将さんと差しつ差されつ話し込んで、たらふく飲んでそのまま食事の間で寝てしまい、朝起きたらアリャーみたいな、、、感じやったんですけど、ハハハ、違いましたな。
ま、テーブル席やのうて座敷でないとそれはできまへんけど、札掛宿さんはどないやったんでしょうね。

ところで女将さんにSOSコールしはる頃からホンマにハラホロヒレハレやったんがすごいわかるような気がします。
だってその間の写真が一枚もない!。撮る余裕もなかったんですかねぇ(笑)。
Commented at 2010-11-15 07:14 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ke-ko63 at 2010-11-15 10:25
>Nabeさん

写真を撮る余裕もないというのは、ほんとにそのとおりでした。
遍路ころがしってのはいくつもあるようですが、松尾峠はへんろ泣かせです。
ま、そのあとの柏峠もたいがいでしたが・・・(^_^;)
Commented by ke-ko63 at 2010-11-15 10:45
>鍵付コメントさんへ

コメントありがとうございます。
しゃみせん?ん?ん?

だらだらと文章をつづるのはよくないと自覚はしておりますが、それは真意をうまく伝えたいがためであって、とくにオモロくしてるわけでもなくまんまそのままなんです。
しかし、その長文が読んでくださる方に誤解をあたえてしまっているとは気づきませんでした。
決して、ご指摘くださったような気持ちは私にはなく、ましてや私自身すっかり女将さんの1ファンになってしまったということを書きたかったのですが、読んでくださってる方に伝わらないばかりか反対の印象を与えてしまっていることに自身驚いております。
あらためて自分の文章力のなさを思い知らされ、また、読んでくださった方に不愉快な思いをさせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいです。

鍵付コメントさん、ご指摘くださりありがとうございました。
Commented by Nabe at 2010-11-15 21:28 x
うむむ、何やら苦情が入りましたか。私的にはどこがどうやねんっちゅう感じですが、、、。
はりQさん、あなたは何も謝るところも表現を変える必要などありませんよ。そんなことしたらあなたがあなたでなくなってしまいます。
あなたの文章力は素晴らしいです。誤解されるようなところはひとつもありません。

気にしちゃダメですよ。あなたはあなたのままでいてください。あなたのFanはみんなそれを望んでると思いますよ。
Commented by 六根清浄 at 2010-11-15 23:32 x
Nabeさんに同感です。是非これまで通り頑張ってくださいね。十人十色、人にはそれぞれの表現法というのがあります。あって然るべきだと思います。だから、世の中おもしろいのです。たしかに、なにかを表現すれば様々な反響も返ってくるでしょう。それも自然ななりゆき。耳を傾けるべきところもあるかもしれません。
でも、そのことに心を囚われて自分自身を見失うのはよくないことです。はりQさんははりQさんの心の表現を、これまで通り生き生きと描いてください。疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、応援してくださる方もたくさんいらっしゃるということもどうかお忘れなく・・・。ぼくも一人のFanとして応援しておりますよ。(ちょっと堅いコメントになってしまいましたね、すんません・・・。)
Commented by mikeblog at 2010-11-16 11:07
通し打ちというのはお遍路業界用語?かっこいいねー!
ツーツーカーカーで夜も更けて、ようやくあのふかふかおふとんにもぐりこめて今日のゴ~~~ル。
Commented at 2010-11-17 20:01 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ke-ko63 at 2010-11-24 10:32
>Nabeさん、六根清浄さん、ミケさん、こっそりさん

ありがとうございます。そして、まとめてレスする失礼をお許し下さい。

あれからブログの続きを書いては消し、書いては消し・・・を繰り返すうち、すっかり文章を書くのが恐くなっておりました。

おっしゃるように、人それぞれ受け取り方が違うから、大らかに受け止めてくださる方もいれば、そうでない方もいらっしゃる。それはわかってるつもりなのですが、少々臆病になっておりました。

悩んだ結果、ブログをやめてしまおうかとも考えました。
言葉をつづることができなくなってしまったら、ブログを続けている意味もないような気がして・・・。

でも、わたしが誰かに気に入られようと作為的に言葉をつづっても、それこそ自分の本心ではないわけだし・・・
そもそも誰のためのブログでもなく、自分の記録としてのブログだったはず。
また、ブログを介してたくさんの人とお知り合いになれたのも、『ご縁』。その『ご縁』をなくしてしまうことこそわたしの本意ではないのではないか?と考えました。

悩みましたが、やっぱりブログは続けることにしました。

これからもどうぞよろしくおねがいします。
Commented by みとどけ隊 at 2010-11-24 15:47 x
がんばれ!はりQさん。これもお遍路。あなたが結願するまで見届けたいです。

3巡目37番でずっと止まっている56歳のおばさんより。

追伸:宮崎さんが心配でたまりません。
Commented by 八咫烏 at 2010-11-24 19:58 x
はりQさんが元気を取り戻してくださって良かったです。
雲隠れしちゃうんじゃないかと心配しながら、毎日このページを開いていましたよ。
良かった!良かった!
Commented by ke-ko63 at 2010-11-24 22:33
>みとどけ隊さん

ご声援ありがとうございます。

みとどけてくださいますか?なかなか前に進みませんが…(^_^;)
3巡目とはすごい!

宮崎さんのこと、わたしも談話室で知りましたがご無事を祈るばかりです・・・
Commented by ke-ko63 at 2010-11-24 22:35
>八咫烏さん

ありがとうございます。
雲隠れするにはちょっと横幅が…アハハ。
Commented by とっと at 2010-11-25 10:20 x
祝!復活 ( ^-^)_旦""

待ってましたよ!
さっさ、次へ次へ・・・
Commented by ke-ko63 at 2010-11-25 22:03
>とっとさん

ありがとうございます。
正直言うと、ここ札掛宿を勧めてくださったとっとさんも不愉快な思いされてるのかなと思うておりました。
この年越しは、また四国で過ごす予定です。
ぼちぼちいきます。

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