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春の夜の夢の如き2012越年遍路vol.27 捨身ヶ嶽のアメとムチ

行場だ、行場!行場ですがな。正月早々いきなりの行場アタックて…。
途中から岩を掴んで登らねばならない。そして目の前に鎖場登場!
いよいよ行場チックになってきた!って、そそのかすけど心の準備ができぬまま登りはじめたワタシに、いくら「石鎚登ったでしょ!鎖場何本もやっつけたでしょ!」と言われても足が震えて言うことを聞いてくれない。

石鎚は西日本一の山、それに比べたら480mぽっちのこの山なんて…って言われても、山をナメちゃあいけねぇ!侮っちゃあなるめぇ!
さっきのおじさんの、足滑らせて木の枝に引っかかったまま救助ヘリをケータイで要請したにーちゃんの話を思い出し、手のひらは汗ビッチョリで、足の裏はモジョモジョしてくる。
新年早々ヘリを要請したくなかったら、しっかり前を見て登るっ!とゲキを飛ばされながら登る。
へっぴり腰のワタシの横をおじさんがひょいひょい登っていく。

そして、やっと頂上に…。ふぅ。怖かったぁ…。
赤いお帽子が小粋な稚児大師がいらっしゃった。コンチハー♪
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そして、ココがお大師っさんが子供の頃身を投げた聖地なのだ。下を見ると、おぉ~コワッ。
さっきいたお堂が真下に見えるのだ。
身を投げるとお釈迦さんと天女が舞い降りてきてふわりと抱きとめてくれたというけれど、舞い降りて…なんて優雅な状態じゃあなかったんではと思われる。標高がない分、「あ、落ちたっ!それーっ!」てな感じでピューッと駆けつけないと間に合わなかっただろう。
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「さて、下りましょう」と言われ、今きた道を下ると知り、目の前がクラクラした。石鎚の時は、巻き道を下りてきたのに、ココでは同じ道を下るのだ。登りよりずっと下りが怖い。後ろなんて見れやしない。あぁ、もういいです、ワタシが悪うございました。
どんなに懺悔したって、登ったものは下るしかないのだ。
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なにはともあれ、おっかなびっくりだけど無事下山。全身の虚脱感でフラフラになりながら、でも、「本堂でお接待がありますよー」という言葉には敏感に反応して本堂へ向かう。
「お接待の前に、ほらほらお参りを!」と元先達っちゃんに注意され、慌ててお参りする。「恥ずかしながら帰って参りましたっ」と。
本堂脇の座敷では近所の方による粕汁のお接待があり、おいしいお漬物とともにおかわりまで頂いた。
ほんとにおいしかった。ごちそうさまでした。
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by ke-ko63 | 2012-04-22 10:18 | お遍路に行きたい | Comments(4)  

Commented by クマタカ at 2012-04-22 16:26 x
信じて身を投げ出せば仏が受け止めてくれる。映画「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」で、キリストの聖杯を求めてインディが崖から空中に足を踏み出すシーンを思い出します。
あの高みに私も立ちました。周りはなかなかいい眺めなのですが、下に目をやると足がすくみます。こわっ!
Commented by ke-ko63 at 2012-04-24 09:18
>クマタカさん
え?インディ・ジョーンズの?ん?
そいえばあの人、別の映画で滝壺に飛び込んだこともありましたっけ。

それにしても、ホトケさんを試すようなことをするお大師っさんって、なかなか大物ですなぁ…
Commented by 桃ぶどう at 2012-04-28 00:09 x
>インディが崖から空中に足を踏み出すシーン

ありましたね~映像の悪戯というか・・・ドキ♪ドキして見てました、若かりし頃^^
今なら3Dでもっとすごい場面が見れるけど、あの頃はあれがすごかった。

アタシ@@;ここは登れない気がします。はりQさん、度胸があって、運動神経がいいですね。
Commented by ke-ko63 at 2012-05-05 22:42
>桃ぶどうさん
度胸も運動神経もどっかにおっことしてきたみたいです。ワタシ。
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