いこかもどろか... -第2回お遍路行26-

立江寺をめざす。
いや、目指していたわけではない。まだ今日の予定を決めかねていた。
立江寺までおまいりして、少し歩いてJR立江駅から徳島へ向かおうかどうしようか・・・。
2回目の遍路行だからか、昨年の初回に比べ"あらゆることに感激したり感動したり"というのが2割引くらいなのだ。

"歩き遍路"に慣れてきたといえばそうなのかもしれないが、なにかこう、もっとホレ、あるでしょ?みたいな"ナニとは的確に言い表せないがナンカが足りない"と思いながら歩いているのだ。

e0008223_19382030.jpg物足りなさを感じながらも歩いているといろんなことを発見する。
田んぼの稲穂は刈入れを待ちわびて黄金色に色づき、赤とんぼがスイスイ泳ぐように目の前をかすめる。淡い黄色の巨大なオクラの花が咲いていたかと思うと、たわわに実る青々としたスダチの畑や藤棚もどきの棚の隙間からぶらんぶらんと南瓜がぶらさがってる。

e0008223_19451059.jpg自然の営みを間近に眺める、こんなにゆっくりしたキモチになれたのはどれくらいぶりだろう?2割引とはいえ、こういうのはココロのごちそうだ。


また道が二股に分かれている。
地図によると左手の道を歩くように書かれているが、右手の道の先には『鮒の里』の看板とともに"お遍路さん休憩所"とあった。

「ちょっと休憩しよう。」と右手の道をとり、看板の案内にしたがって『鮒の里』の玄関先へ近寄ると"準備中"の札が...。
あたりをきょろきょろするも、誰もいない模様。
「あ~ぁ。もしかしたら地元の人との語らいがでけるかなーって思たのになぁ~」とがっかりしながら元来た道へ戻りかけると「おへんろさん。入って入って。戸あいてるから。入って休憩していって」と背後から声がした。
振り返ると、いつ来たのか軽トラックが1台止まっており、運転席からタオルでねじり鉢巻に作業服姿の、よく日焼けしたおっちゃんが降りてきて玄関の扉を開け、手招きしている。

・・・・。なんかちょっと・・・。大丈夫?
激しく"おいでおいで"をしているおっちゃんをうっちゃっていくわけにもいかず、招かれるままに家の中へ。
広い土間に大きなテーブルがおいてあり、左手には炉端のある座敷、天井が高い。
「お茶飲み、お茶飲みぃ」と勧められるまま何杯も冷たい麦茶をおかわりする。
どこから歩いてきたのかとか、今日はどこまで行くのかとかを矢継ぎ早に聞かれ、「いやまだ決めかねていて、ぼんやり歩いているんです」というワタシに、ならば・・・と手作り地図のコピーを持ってきてこの先のコース説明がはじまった。
「や。あのぅ。今日帰るかもしれないし...休みは17日まであるんですけど...」とどっちつかずなことを言うワタシに、ちゃきちゃきとスケジュール提案をしてくださった。

おっちゃん案は、"立江寺におまいり後、鶴林寺を目指す。お参りを済ませたら橋のところまで下山してくる。今日はそこで打ち止めにし、連絡くれたら迎えに行ってあげる。翌朝またその場所まで送って行くから歩きが途切れることもないだろう。"「ゆっくり考えて決めたらいい」と言って、自分のケータイ番号を地図に書き込んで、「わからんことはヨメはんに聞いて」とあとから来られたおかみさんを紹介して車でどこかへ出かけていった。

下調べしていない不安と、見知らぬおっちゃんのペースにちょっとたじろぎながら、それでもどうするか決めかねているワタシ。
そんな様子を察してか「行けると思うよ。」と、ニッコリ笑ったおかみさんがもう一度コースの内容を身振り手振りで(最後の坂道がグンッとある。のグンッの時に斜めにあげた腕をがくんと曲げたり←の様子が(^-^)細かく説明してくださるのを聞くうち、少しずつ(行けそうな)気分にもなってきたが「ダメだったら途中で帰ればいいんだ」と思う自分もまだ捨てきれず、万が一おっちゃん提案どおりに歩けたら今夜はこちらにお世話になるつもりで、その旨おかみさんにお願いをして長い長い休憩を終えて出発することにした。

「今夜ウチに泊まるんなら貴重品と納経用品だけ持って、あとは置いていったらいい。ザックがないとずいぶん楽だから」とおっちゃんは言って下さったが優柔不断なワタシはまだ(途中で帰るかもしれないし...)と思ってたりして重いザックを背負いなおした。
片手にはおっちゃんが持たせてくれたカチカチに凍った500mlペットボトルの水を持って...
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by ke-ko63 | 2008-09-19 12:57 | お遍路に行きたい | Trackback | Comments(4)  

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Commented by コイケダ at 2008-09-21 08:36 x
おはよーございます☆

さぁさぁ、巡る因果は糸車、出逢いはいつでも偶然の風の中。
遍路転がしで転がらなかったはりさんは、ご縁に転がされてどこまで行ってしまうのでしょうか・・・(^o^)

で、立江餅はゲットできたのだろうか、非常に気になっております・・・
Commented by mikeblog at 2008-09-21 09:27
地元の方達との語らいが密ですね。とにかく初めてのところに行くわけだから不安も半分、以上かな。
最後の坂道がグンッ、てどんな坂道だったんだろう?四つんばいで登るとかー。気になります。
Commented by ke-ko63 at 2008-09-23 20:58
>コイケダねーさん
立江餅でしょー。そーなんです。コロッと忘れて通過してしもたんですわ。あー残念。。。
Commented by ke-ko63 at 2008-09-23 20:59
>ミケさん
四つん這いにはならねどもかなりそれに近いフォームで上りましたよ。おばちゃんのゆーたとおりやんって思ったもの

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